japonesia.jpgプ ロフィール 床田和隆(とこだかずたか)

2007年2月16日 (金)

ダイワハウスが破壊する石垣島の将来

 ダイワハウスが開発しないようにと農地転用への異議の申し立てを市民から 受けていた件で石垣市は却下するとの決定を下したそうな。

 問題の土地は、ダイワハウスがリゾートホテルの建設を計画している沖縄県石垣市の米原海岸に隣接する農地である。

 この米原海岸、かつてオーム真理教がキャンプを張った言わば呪われた土地でもあるが、ダイワハウスはこれでハードルを越えたのだろうか。答えはノーであ る。この決定はあらかじめ予想されたもので、環境破壊に関する裁判の前段階ではよく行政はこの手の誤った判断を下すことが多い。

 ともあれ、ダイワハウスの担当者の首が皮一枚で繋がったままであるが、その皮がちぎれるのは時間の問題である。彼らのうちの何人かは依然としてリストラ 対象者のリストに載っている。

 環境保護活動に邁進する勇気ある市民の皆さんは、この程度の行政判断でホテルが立ってしまうなんて悲観することは無い。

 20年くらい前に長野県の飯綱高原でも同じようなことがあった。ダイワハウスは市民の貴重な憩いの場であった保安林を伐採して開発しようとしたことがあ る。この計画で市民の起した行政裁判途中にダイワハウスは何の説明もなしに撤退していった。その時も市民は行政に対して異議申し立てを行い、行政不服審査 請求そして裁判所に提訴という手順を踏んだ。その時は皆で力をあわせて無い知恵を絞り、弁護士なしで全て闘った。裁判手続きは意外と簡単だった。裁判所の 職員が意外と好意的で親切に説明してくれた。その結果、ダイワハウスは計画から撤退した。

 この会社は最後まで黙して語らず、地域への説明責任を果たすことなく、ずるい姿勢を貫いた。石垣島と違ったのは、当時ダイワハウスは地元市民全体に建設 計画を説明会を開き、その誇大妄想的計画をぶち上げたという点である。撤退に際して迷惑をかけた地元には一切の説明も無かった。だから石垣島の建設計画を 地元市民を対象に公開しないまま、リゾート計画を進めようとするその病的体質は以前より増して悪化している。というより、長野県での失敗を生かして、なる べく公開しないようにして、一部の人間にだけこっそりと計画を教えて、石垣市の担当者や市長、沖縄県の担当者に黄金の饅頭なんかを配って、うまく事を進め ようとしている。

 これらの味噌と糞の区別もつかない人間たちに石垣島の未来を任せるわけにはいかない。これだけは断言する。

 最近の動きを見ていると、野党である保守系の市議からもダイワハウスが行っている、架空の農業法人を使った農地転用のやり方に違法性をしてきする意見が 出てきたのは大きな進展である。

その他いろんな状況から判断すると、ダイワハウスは傷口が広がらんうちに早く撤退した方いいのだが。

 撤退するダイワハウスのリゾート計画担当者は左遷かリストラされるだろうが、そんなことは知ったことではない。どこかのダイワハウスが建てたマンション の管理人でもやればいい、もっと惨めなサラリーマンを五万と知っている。

2007年1月13日 (土)

石垣島の未来とダイワハウス

 http://plaza.rakuten.co.jp/daiwadaisuke/  「八重山のわかれ道」 にも紹介されているが、石垣島で発行されている八重山毎日新聞に一人の若いお母さんの投稿記事が掲載された。石垣島は今ミニバブル 時代といわれ開発業者の格好の餌食となっている。島の西海岸にある米原海岸で計画されているダイワハウスのリゾート開発に反対の意見を述べた文章だ。この 文を読んで心が動かない人はいないだろう。

 この文章を書いた比嘉晶子さんとは確か一度お会いしたことがある。一年ほど前に生まれたばかりの赤ちゃんを抱っこしていたお母さんだと思う。島の環境が みるみるうちに壊されていく姿に黙っていられなくなった、という。こんな話を私はいやというほど聞いてきたし、自分でも経験してきた。石垣島出身の彼女が 自分の子どもを開発予定の海に一緒に浸かり、涙を浮かべたという。これほどの説得力のある文章を読んだ石垣島の人たちの良心はきっと動くはずだ。開発に対 して沈黙することは認めるということと同じである。今からでも遅くはない。島の自然を破壊するダイワハウスのリゾート建設に反対し、島の自然を守ろうと思 う人は署名をお願いしたい。http://www.save-yonehara.org/  で簡単に署名ができる。島の子どもたちがのびのびと暮らしてきた環境が危機に瀕している。

 米原海岸をテーマにした写真展が計画されている。多くの市民の皆さんがこの写真展を見て、石垣島がダイワハウスの餌食にならないよう行動を起して欲し い。

2006年12月31日 (日)

大晦日とダイワハウスと魂

 昨日、イラクのフセイン前大統領の絞首刑が執行された。独裁者の惨めな最 後だった。これで、イラクが平和になるなんて、誰も思わない。ブッシュ米大統領も認めている。フセインが死んだことで、イラクの内戦に油を注ぐ結果になら ないかが心配だ。ブッシュの尻拭いをだれがやるの?

 世界的な独裁者がニュースをにぎわしている中で、日本の南にある小さな島の小さな村で起こっている問題。ダイワハウスが石垣島にリゾートホテルを建設し ようと企んでいる。そのダイワハウス本社(大阪市)に今年の1月、石垣島の米原海岸にリゾートホテルを建てないようにと抗議に行ってから間もなく一年が経 とうとしている。当時は地元の村のリーダー「公民館長」さんはホテル建設反対だったと聞いていたのだが、いつの間にか賛成に意見が変わっていた。それだけ ではなく、いつのまにやら石垣市に、地元住民はホテル建設に賛成と独断で報告していたのだから、驚きだ。要するに開発側の一本釣りにあったわけだ。「もし も賛成してくれた暁には何がしかのお礼金を差し上げます」とか「ホテルができた時は何とか係長が課長になってもらいます」という誘いがあったかどうか知ら ないが。こういうのを「チョロイ男」と僕は呼んでいる。「尻軽男」の方が似合うかもしれない。小さな村の小さな独裁者、アー情けない。本土の企業に魂を 売ったウチナンチュとして後世にその名は受け継がれていくであろう。その彼をまんまと釣ったダイワハウスという企業に石垣市長も釣られた。どうしてもリ ゾートホテルを建てたいらしい。彼もチョロイ、尻が軽い。魂を本土の企業に売ってしまったのか。

 怒りの大晦日で今年は終わり。

 明日はプラス5度まで気温が上がるのでお神酒を持って初釣りに出かけよう。北海道に来て18年になるがこんな暖かい正月をむかえるのは初めてだ。大漁祈 願。

2006年12月29日 (金)

ダイワハウス石垣島のリゾートホテル建設強行へ

 石垣島のダイワハウスが建設を計画しているリゾートホテル問題についてこ れまで何度か書いてきたが、環境保護を訴えている地元市民がついに27日、石垣市の大浜市長と直談判し、建設反対を求めた。直接には建設予定地の農地を開 発可能な土地に転用しないように求めた異議意見書を1万573人に達した反対署名と共に提出した。

 市長が直接、開発に反対する環境保護派の市民と直接会うことは珍しい。市長は意見書を受け取り「重く受け止める」と言ったそうだ。市長は異議意見書の重 さを知っている。この意見書を却下するようなことになればどうなるかよくご存知のことであろう。このダイワハウスのリゾート建設問題は法廷に場所を移すこ とになるからである。もしも提訴となれば、ダイワハウスが環境破壊を続けてきた企業であることがバレバレになる。ダイワハウスはこのために東京のテレビ番 組のスポンサーになりせっせと金をつぎ込んで、なるべく穏便に報道してもらおうと、環境破壊企業としてのダイワハウスのイメージ少しでも和らげようとして きたわけだ。

 ダイワハウスは、地元で建設に関する説明をまったくと言っていいほどやらずに、地元企業に地元の一部の賛成派住民をおいしい餌で釣らせ、地元住民があた かも建設を賛成しているかのように、ダイワハウスは自らの手を汚さずに建設賛成へと仕掛けてきた。http://plaza.rakuten.co.jp/daiwadaisuke/

 石垣市には住民が賛成しているかのように説明させ、市は県に農地の転用を許可するように働きかけを行った。http://plaza.rakuten.co.jp/inunoosanpohonpo/  この過程にウソをつかなけらば通らない無理があった。建設予定地の海はサンゴがほとんどなく、ウミガメは産卵することもない、とウソの報告をのうのうと行 政に垂れ流した。このウソは環境保護派による徹底した現地調査によってあっさりとばれてしまった。映像によるサンゴの海を豊かさが再確認され、http://www.churaumi.net/yonehara/  ウミガメの産卵がひと夏に3度も確認された米原海岸はもはや自然の宝庫で有ることは誰の目で見ても明らかになった。http://www.save-yonehara.org/ でその映像が動画で見られる。

 今年行われた石垣市長選挙で大浜市長は、米原のリゾート開発を容認する趣旨の発言を行っていた。選挙資金がダイワハウスから流れたかどうかは定かではな いが、これまでの無理やりとも言える石垣市の手法を見ていると疑いたくなってしまう。いや、もしもそうであれば、全てが納得できる。またそうでない事を 願ってはいるが---。

 今月の10日にドキュメンタリー映画の上映会を開催した時に僕はある人に招待状を送っていた。その人は体調を崩していたために僕の映画を見ることができ なかった。石垣島の人気月刊誌「やいま」で金城朝夫のペンネームで政治コラムを書いていらした在野のジャーナリストで、僕が石垣島で働いていた頃に大変お 世話になった方だ。今日、入院先で僕のドキュメンタリーを見てくれたそうで大変感激されていたと、ご家族の方から伺った。彼ならダイワハウスの問題につい てどんな記事を書いただろうかと常々思っていた。今日は彼の視点を借りてこの日記を書かせてもらった。

 ボールは行政へと投げられた。受け取った石垣市や県の判断次第でボールはダイワハウスへと投げられる。フェアープレーかどうか、裁判所と世論が審判を務 める。

2006年12月22日 (金)

都市景観

 沖縄県石垣市の「都市景観計画」の骨子が発表された。中身は素晴らしい!

 が、抜け道があるようだ。 罰則規制がないのでこう在ってほしいな、という計画。 島全体を市街地、農地、観光地の3つのゾーンに分け、建築物は沖縄県 産の赤瓦を使い、高さもかなり低い設定で、この計画だとダイワハウスのリゾート計画はほぼ無理。だけども、高さは守ってくれたらいいな、くらいの効力しか ないらしい。ダイワハウスの作るリゾートホテルは計画ではやや高い。まさか、ここでテーゲー主義をもちださんだろうな。石垣市は。このくらいならOK。ど うも、こうなりそうだ。

 このところ、やけに暖かい日が続いている。ここ苫小牧では積雪がゼロ。この冬は雪がちらついたが、さっきなんか雨が降っていた。地元の新聞によると、こ こ50年くらいの観測史上、初めてのことなんだそうだ。

 やっぱり地球は高温化している。地球の平均気温が一度上がるとどうなるか。赤道近くでは島が沈み、膨大な量の水蒸気が舞い上がるだろう。台風が巨大化す る。極地でマイナス一度だったところが0度に上がる。当然氷が解ける。氷が解けた陸地ではその重さで沈んでいた地盤が盛り上がる。陸地のバランスが崩れ て、活断層なんかが活発になって地震が増える。一万年以上前に栄えた文明はこうやって、地震と大津波で崩壊したらしい。海面は氷河期最盛期よりも100 メートル上昇した。その証拠が与那国島の海中遺跡なんかや地中海、インド洋、カリブ海なんかに沈んでいる巨石遺跡だという。古代都市の景観はどんなだった のだろう。

 そろそろ、現人類も覚悟を決めた方が良さそうだ。

 とりあえず、明日も気温が上がるので、しまって置いた釣り道具をひっぱりだして支笏湖に行こう。そして、人類の未来について思いを馳せようか。  

酒を飲んでキーボードを叩くとどうもテーゲーな日記になるってしまう。

2006年12月 6日 (水)

幻のスモークサーモンとダイワハウス

 楽しみにしていたスモークサーモン作りが見事に失敗に終わった。確かに煙 の温度がやや高かったが、どうも新鮮な魚ではなかったようだ。しかも、ダンボールの中で燻したので、紙の中に含まれている薬品の味がして食えたもんではな かった。カラスも見向きもしないだろうスモークサーモンになってしまった。まだベランダに置いたままだ。前回は湖で釣ったブラウントラウトを丸のままス モークしてうまくいったのに、残念---。

 ダイワハウスの石垣島リゾートホテル計画問題で進展があったようだ。建設予定地の農地が開発可能な土地に変更となった。いよいよ始まる。これから本番の 闘いが。ボールはこっちに投げられたことになる。しかし不思議なことに石垣市側には正式な建設計画が知らされてないらしいが、どうなってるのかね。順序が 逆だろう。普通は開発側が行政に対して開発の意思を伝え、それから行政が農地を開発可能な土地に変更するのだろうけれども。なんか変だな。この仕組みは。 何か裏があるな。石垣市の担当者が順番を間違えただけかもしれないが、そうとなるとお粗末な失態であるな。どっちにしろ、でたらめな開発計画を無理やりす すめようとしていることには変わりがない。一番びっくりしているのがダイワハウスだったりして。

 ダイワハウスの罪は自然環境の破壊だけではない。20年ほど前、ダイワハウスが計画した長野県飯綱高原リゾートホテル問題(住民運動によりダイワハウス が撤退)では、ダイワハウスが地元の村を賛成派と反対派に分裂させたことが大きな罪だった。開発側のダイワハウスがこの構図を意図的に作ろうとしているの は明白であるし、この分裂工作はかつて常套手段として使われてきた。三池炭鉱闘争、成田空港の三里塚闘争、苫小牧では王子製紙の労働争議など全てがそうで あった。想像するに、ダイワハウスに雇われた企業の危機管理を専門とする目黒の鮫島なる男などがこういった進言をしていた可能性がうかがえる。この作戦に のると厄介なことになる。地元住民の分裂だけは避けたい。

 石垣市の大浜市長はよそ者が関わると話がややこしくなるとか発言したそうだ。市長の考えるよそ者とは島外からの移住者のことだろう。市長は民族自決主義 者だろうか。かつてアフリカ諸国が独立した1960年ごろの動きを石垣島にも当てはめようとしているのかも知れない。島人の将来は島人で決めたいのだろ う。それはそれで判らんでもないが、石垣島は一度大津波で全滅しているのでいわば、皆よそ者。石垣島は合衆国であるとどこかのメディアが使っていたではな いか。アメリカでは全人口の半数近くを占めるようになったメキシコ人などのラテン系を排除する動きが始まっている。メキシコ系アメリカ人は首都で数十万人 規模のデモ行進をおこなってこの動きに反対の意思を示した。よそ者の代表者、関西資本のダイワハウスは環境保護派なんかより、はるかにしたたかである事を 市長はご存じないらしい。人間的に見ると嫌いではない大浜市長なので手遅れでなければいいが。砂地獄にはまり込んだ市長は惨めな退陣を強いられる。新空港 建設では名を残しそうなのに。

2006年10月26日 (木)

地球高温化とダイワハウスと男の子

 ここ半月ほどドキュメンタリーの新作の編集に没頭した。石垣島のある老人 の物語である。78歳の今も現役の船大工をやっている人で、大変元気なオジイ。一緒に電灯潜りといって夜中に懐中電灯と銛をもって潜るわけだがオジイが 10何匹獲ったのに僕は坊主だった。キャリアーが違う。全く刃が立たなかった。そんなオジイの物語の上映会を石垣島でやることになった。12月10日 (日)カフェタニファ。以前ここでやったブラジルのドキュメンタリーがドイツの映画祭で入選したので縁起がいい場所である。最初の撮影から丸3年以上か かった。ようやく完成の運びとなって肩の荷が下りた。日銭を稼ぐ仕事があまりなかったのでこの間半日は釣り、半日は編集と夜中まで起きていたのですっかり 夜型の生活になってしまって、不健康な日々が続いている。そろそろ元に戻さねばならない。

 10日ほど前に富良野で倉本聰さんと飲んだときに低気圧が異常に発達するこのごろの話になって、これは間違いなく地球温暖化の影響ですね、といったら倉 本さんは、違うよ、地球高温化だよと僕の言葉を訂正した。温暖化という言葉には暖かくなって過ごしやすいといったイメージがあるが現実はもっと深刻だ。地 球は高温化しているという。なるほど、と僕は同意した。危機感が全く足りない。この期に及んで石垣島に大型リゾートを計画している大和ハウスは地球高温化 を促進することに何の配慮のかけらも持っていない企業なんだな。早いこと計画の凍結を決断しなければ、敵がだんだん増えることになる。このブログを始めと して、さまざまな人たちが石垣島のダイワハウスリゾート計画を非難し続けることになる。倉本さんが塾長を勤める富良野自然塾では農薬付けになったゴルフ場 の跡地を元の森に戻そうと植樹を続けている。ぼくも一役買ったわけで、時代は代わったことに気づかないダイワハウスはバカである。バカは倒産しなければな 直らんか。言ってみればダイワハウスは人類の敵であるぞ。阪神淡路大震災後の住宅建設でぼろもうけした会社がそれをリゾートホテルの開発につぎ込もうとす る姿はあまりにみっともない、恥ずかしい、下品で、最低で、おぞましい、たたられるぞ。

 夕方帰宅すると留守番電話が入っていてた。録音を聞くと小学生の男の子の声だった。「オカア。今日はご飯炊いたほうがいいの? この電話聞いたら電話 ちょうだい」といって切れた。間違い電話だった。ジーンときて、目頭が熱くなった。小学校低学年の男の子の声だった。勤めに出ている母親が帰るまでに炊飯 器でご飯をたいて待っている男の子の顔が浮んだ。

2006年9月30日 (土)

寓話 米原海岸の海亀

2006年夏、沖縄県石垣島の米原海岸。

台風が去ったあと、いつも挨拶に行くクマノミの家族は無事だったようで、「また来たな」といつものように俺を追い返しに威嚇してきた。「元気だったか」と 軽く挨拶をして浜に戻り、フィンとマスクをはずし横になると眠気が差してきた。太陽は西に傾きかけうだる様な暑さが去り、風も無く昼寝にはいい時間だ。手 を後ろ頭に組むと意識が遠のいていった。

30分ほどたっただろうか、どこからか俺を呼ぶ声が聞こえてきた。

「オイ、そこのオヤジ。またこんなところで油売ってんのか」

海亀がぶつぶつ言いながら俺のほうにズリズリと寄ってくるではないか。陽の光がまぶしい。よだれをふきながら薄目を開けて頭をあげた。ぼんやりとしか見え ないがやはり海亀だ。

「オヤジとは俺のことか」

「そうだよ、他にいるか」

「人間の言葉を話す海亀はおまえが初めてだ」

「海亀をバカにすんなよ、俺の友達はみんなしゃべるぜ」

海亀のくせにその声はいやにかん高い。そのずうずうしい海亀はどんどん俺のほうに寄って来た。体を起こそうとするが身動きが出来ない。海亀は耳元まで来る と鼻を鳴らして俺の匂いを嗅ぎ出した。

「何やってる」

「敵か味方かしらべてるんだ。動くなよ」

海亀はニヤッと笑い「敵ではなさそうだ」

「最近、ダイワハウスって企業がこの海岸にリゾートホテルを建てようとしてな。母ちゃんたちがおちおち卵も産めなくなってよ」

「そうか。お前たちはこんな観光地で卵産んでんのか。大変だな」

海亀はゆっくりを周りを見回しながら話を続けた。

「他人事だと思って、暢気に昼寝か。近ごろ石垣島にコバンザメっていうニックネームのやつがうろうろしててね。スパイだ。そいつかと思って様子を見に来 た」

「そのコバンザメって人間は悪いやつか」

「悪いってもんじゃない。海亀の産卵場所を壊そうとするダイワハウスから金もらって、ダイワハウスは素晴らしい企業です。なんて言いふらしてるふとどき者 よ」

「それどっかで聞いたことのある話だな。もしかしてメガネかけた五十絡みで白髪の一見エリート風のやつじゃないか」

「そうそう、そいつよ。知ってんのか。時代遅れの妙に短い短パンはいて真っ赤なアロハシャツ着て色白で目立つからな」

「米原海岸を守ろうとか俺の友達がやってて、この前写真まで見せてくれたぜ。時々島に来てるって話だったな」

すっかり打ち解けた海亀はさらにずうずうしくも身動きのとれない俺の腹の上に乗ってきやがった。ところが不思議にも全く重さを感じない。

「亀が人間の上に乗ってるう」真っ赤に日焼けしたコギャル二人がチラッとこっちを見てげらげら笑いながら過ぎていく。海亀はさらに俺の鼻先に顔を近づけて かん高い小声で話を続けた。

「おまえの腹はクッションがいいな」

「余計なお世話だ」

「東京に住んでる鮫元って男だ。下の名前は秋人。海亀社会で指名手配中なんで見かけたらヨロシク」

「ヨロシクって、どうすりゃいいんだ」

「コバンザメが来たって教えてくれ」

「どうせ暇だからいいぜ。どうやって知らせる」

「海中で石を叩いてくれ。4回だけな」

海亀はようやく腹の上から降りて海へ首を向けた。

「でも、その鮫元って男、見つけてどうするんだ」

「海のなかに引きずり込んでやる。ホオジロザメのところに連れて行くんだ。あいつら人間が大好物だからな」

「結構過激だな、海亀の社会は。テイゲイにしとけよ」

振り向いた海亀はヘ、ヘ、へと不気味な笑いを残してゆっくりと海の中に消えていった。

いつの間にか陽は水平線の向こうに落ちようとしていた。あたりには誰もいなくなり、夕焼けがサンゴの砂を赤く染め米原海岸は静かな波音だけが支配してい た。

2006年9月24日 (日)

ダイワハウスが石垣島のリゾートホテル計画を凍結か

 先週訪れた沖縄の石垣島で次のような話を聞いた。ダイワハウス(大和ハウ ス工業、本社大阪市)が沖縄県石垣島の米原海岸に敷地面積8万2000平方メートルのリゾートホテル建設を計画している問題で、ダイワハウスは計画中のリ ゾートホテル建設を取りやめた。

 石垣島の複数の情報筋によると、ダイワハウスは、海外からも含め全国からの反対署名が一万人に達しようとしていることなど地域住民の建設反対運動が広が りを見せたのと、来年には米原海岸が国立公園に指定されることや、石垣市の八重山青年会議所がリゾート計画に懸念を表明し企業イメージの低下を恐れたため 計画を断念したと見られている。ダイワハウスは石垣市の大浜長照市長から建設計画容認のお墨付きをもらっていただけに計画を断念したことで地元の関連企業 の間には動揺が広がっている。しかし今年に入ってからダイワハウスは地元への説明会、環境調査など建設計画はほとんど進めておらず、計画を断念したことで ダイワハウス側にはさほどのダメージはないものと見られており、地元住民や全国の米原海岸ファンが訴訟を起こした場合の企業イメージへの損害を最小限に押 さえようととして撤退を決めたものとみられている。

 24日、民放のテレビが地球温暖化によるサンゴ礁の死滅を伝えていた。場所は沖縄県石垣島と西表島の間に広がる日本最大のサンゴ礁で石西礁湖と呼ばれる 浅い海。このままだと10年から20年後にはこの海域のサンゴが死滅すると予想されている。ダイワハウスのリゾートホテルが建設を計画する石垣島の米原海 岸もこの石西礁湖の一部に含まれている。琉球列島を含む日本列島のサンゴ礁は、日本列島を北上する黒潮に乗せこの石西礁湖のサンゴから卵の供給を受けてお り、この地域のサンゴの死滅が日本列島全体のサンゴに与える影響は避けられない。

 ダイワハウスが撤退して一番喜ぶのは絶滅危惧種であるウミガメたちであろう。米原海岸はウミガメの重要な産卵場所であるから。もしもダイワハウスが石垣 島から撤退する話が本当だとしてもダイワハウスは撤退を正式に表明することはないだろう、10数年前にかつて住んだことのある長野県の飯綱高原でダイワハ ウスが我々住民の反対運動で地元への説明がないままにリゾートホテルの建設を諦めたことがあったが、その後、地元企業への配慮だろうか近隣の町にビジネス ホテルを建てたことがある。今回も似たような結末になるのではないだろうか。あくまで希望的観測に過ぎないが。

 台風13号の被害を受けた石垣島では現在もリゾート計画から環境を守ろうとする活動は広がりを見せている。

 ウミガメたちをダイワハウスのリゾート開発から守るために

2006年9月6日 (水)

ダイワハウスとリゾートホテルとCM

 先日テレビ番組「ガイアの夜明け」が石垣島のリゾート開発を取り上げた。
 友人のブログ「八重山の散歩道2」でその内容が語られている。
 期待はしていなかったがこのリゾート開発問題でダイワハウスの企業名は出なかった。からくりは明白である。この番組のスポンサーがダイワハウスだからで ある。
ダイワハウスのグループ企業のダイ ワリ ゾートが全国で31番目の リゾートホテル建設を計画している。
 仕事柄ニュース番組はほとんど見ているが主要チャンネルのニュース番組にスポンサーになっている。それも今年になってから急にである。
 ダイワハウスのこの行動の時期は石垣島での環境保護運動が活発になった時期と重なる。
なぜならダイワハウスがホテルを建設しようとしている場所が国立公 園として指定されようとしている国内でも超一級の環境を持つサンゴ礁で囲まれた海岸であるからだ。
 海岸名は米原海岸。石垣島に行った人で米原海岸を知らない人は石垣島ファンもどきである。それほど島の人や石垣島ファンにはかけがえのない貴重な海であ る。
 ダイワハウスの環境調査ではこの海岸ではウミガメの産卵は限りなくゼロに近いという報告をおこなっていた。ところが、環境保護活動に熱心な住民によって そのウソは暴かれてしまった。
 今年に入って確認されただけで3匹のウミガメが産卵している。住民による調査では、生まれた子ガメは300匹以上であった。これは石垣市役所でも確認さ れている。
 ダイワハウスは企業イメージダウンを恐れたのである。
 かつて私は自身のヤポネシアビデオのホームページ日記で「本業に励みなさい」とダイワハウスに提案した。ダイワハウス関係者は私の日記を定期的にチェッ クしているのでこの提案は耳に、目に届いているはずである。
 リゾートホテル完成後の海の惨状は明白である。いくらBOD(生物的酸素要求量)をクリアーする排水を流しても環境破壊は免れない。
 ダイワハウスは現在、全国10箇所でゴルフ場を経営する企業である。いったい何本の木が切り倒されたのだろうか。切った木の数だけダイワハウスは植林し たのだろうか。ゴルフ場となった森を元の状態に戻すのは人間の一生の年数だけでは無理である。少なくとも三回の人生が必要である。
 私は人生の一時期を山仕事をして過ごした経験がある。50キロの苗木を背負って山道を一時間かけて登り、10ヘクタールの伐採地に一ヶ月をかけてその苗 木を植えた。
 もう20年前になる。その苗木はスギやカラマツであったのが今も心残りである。
 出来れば実のなる広葉樹を植えたかった。【極相林】とは、森が荒地から草原になり潅木が地表を多い始め、ある場所ではシラカバの林と成り、リスが何世代 もかけてどドングリの実を運び、鳥たちが何十世代もかけてヤマブドウの種を運び、やがて森は本州では生命力あふれるブナの原生林、北海道ではミズナラの森 へと成長していく完成された自然の姿をいう。
 森が熟成した【極相林】となるまでに数百年の年月を必要とする。その森をダイワハウスは一瞬にして破壊してきたのである。
 私はダイワハウスの営業を妨害するつもりは毛頭ない。
 繰り返すが「ダイワハウス社員諸君、本業に励みなさい」 
わたしは子や孫、その子どもたちの生きる権利をこれ以上奪わないでくれといっているに過ぎない。
 CMの影響力は多大である。だからこそ企業倫理が今、問われている。私はこの秋に北海道富良野で知り合いが進めているゴルフ場跡地に植樹する活動に参加 しようと思っている。ダイワハウスの社員の誰かがこのブログを見たのなら一緒に植樹に参加しようではないか。そして地球の将来を語ろうではないか。あな たたちの子や孫のためにね。

2006年8月27日 (日)

CM

 最近ニュース番組でよく目にするようになったダイワハウスのコマーシャ ル。石垣島でリゾートホテル建設を計画してヒンシュクをかっている企業がニュース番組のスポンサーになって 企業イメージの回復に躍起みたいだ。
 ニュース制作の一端を担っている当方としてはダイワハウスのCM料が回りまわって最後に我が懐に転 がり込んでいるので大助かりだ。これで来月は石垣島の我が家に戻ろう。
 暑さが続くためか、どうもコンピューターがストライキをおこして編集ソフトがフリーズする。コンピューターには460ワットの電源に3つのファンが回っ ているが今年の暑さにまいっている。明日からはPCの上に濡れタオルをかぶせて編集作業をやろうと思う。かなり効き目があるような気がするが、どうだろ う。友人にHPのメンテをお願いしたときにそんな話をしたら笑って何も言わなかった。
 海水温が高いためかサケの溯上がかなり遅れているようだ。毎年今頃はそろそろ川でサケの姿が見られるのだけれど、支笏湖ではまだセミがないているし、 やっぱり今年は変だ。

2006年8月21日 (月)

高校野球とウミガメ

 高校野球の決勝は引き分け再試合だった。ひたむきにプレーする選手たちの 姿と重なって見えたものがある。石垣島のウミガメの子どもだ。石垣島の米原海岸 でウミガメの卵が孵化して一ヶ月が過ぎた。
 今頃は大海の波にもまれ、天敵に襲われながらも必死に生き残ろうとするウ ミガメの子どもたちのその後が気になる。
 石垣島の米原海岸でリゾートホテルを建設しようとしているダイワハウス。最近ニュース情報番組のスポンサーになって、企業イメージを変えようとしている あの企業。絶滅の危機にあるウミガメの産卵場所にホテル建設を企んでいる。
 石垣島では行政と住民とでなんとか環境を保全しようとする活動が活発になっている。八重山商工の野球部が活躍したあの島でリゾート開発の嵐が吹き荒れて いる。米原海岸で生まれた海がめの子どもたちが成長して戻ってきたときにダイワハウスのリゾートホテルが建っていないよう、大和ハウスの環境破壊から守 る運動がウミガメの子どもたちにしてあげる我々の唯一の仕事である。
 ダイワハウスに少しでもハートが残っているのならホテル建設をやめること。そうでなければダイワハウスのキャッチフレーズ[We build heart} はただの欺瞞でしかない。

Daiwa House must stop to build the hotel !

7月12日diary
  石垣島から子ガメ誕生の知らせが届いている。
2ヶ月前に撮影した親亀が頑張って生んだ卵から次々と孵化している。
この海岸は米原海岸といって石垣市民なら誰でも知っているサンゴ礁が身近に見られる天国のような海岸である。
 そこに意味不明のテレビCMを流すダイワハウスがリゾートホテルを建設しようとしている海岸だ。

 子ガメたちが海に旅立ったという。
砂を這い出して力尽きた子ガメを友人が体力が回復するまで面倒をみて放流しているらしい。
撮影した卵は123個だったが無事に親亀に成長するのはわずか1,2匹。
ウミガメは自分の生まれた海岸を覚えていて再び自分の生まれた海岸に戻ってくる母岸回帰なる習性を持っているという。

 ダイワハウスはこの海岸にはウミガメは産卵しないとうそぶいて環境調査報告を書いている企業である。
♪もしもわたしが家を買うなら♪とかなんという歌があったが(30年位前に)あのCMでは私は家を買わない。
ミサワホームのCMのほうが消費者の購買意欲をそそるな。
あの手のイメージCMはスーパーの棚においてある商品には有効だが、一生の住処を決める買い物には逆効果。
おれに頼めばもっといいCM作るのに。ブルシット!ダイワハウス。

5月31日 diary
 昨日の日記でPCをいじくる鮫のことを書いたが、何のことかという問い合 わせがありもう少しこの鮫について説明しようと思う。
 この鮫は人間の顔をしているが人間ではない。大企業にすりよって日銭を稼いでいる。性格は鮫のなかでもコバンザメに似ているというか生態はコバンザメそ のものである。
 東京の目黒区というところに隠れるように住んでおる。
 その目黒区から「石 垣島米原地区ニュース」な るものを発信している。
 中身は大和ハウスのリゾート開発は素晴らしいとか環境保護の活動を批判するだけで、せっせと毎日、線刷りをこくように発信している。
 石垣島のニュースとは名ばかりで地元を取材した記事はなく、あたかも自分は環境保護に関心があるかのように見せかけ、いかにしてリゾート開発は地元の経 済発展に寄与するかとか嘘八百を並べるだけのおそまつなブログである。
 ダイワハウスがこのコバンザメに小銭を渡して書かせているというのは想像するに易い。テーゲーにしとけよコバンザメ。

 白保に船大工がいて以前から潜りで魚をとったり、ヤシガニを取って遊んでくれるオジイだが、このオジイのドキュメンタリーの撮影が終了した。
 このオジイのお客で伊土名に住む85歳のオジイが一緒にサバニに乗るというので撮影した。ふたりあわせて162歳。
 この二人が浜に沈んだサバニを浮上させて試し乗りをした。船大工のオジイは77歳で船主のオジイより若いが船にかんしてはプロ。一方船主のオジイは年下 のオジイに指図されるのが癪にさわるらしい。
 最後にはプロのいうことが正しいことになる。しかし85歳のオジイはもと高校の先生で農業の研究に関してはプロである。残りの人生は畑を耕し船を浮かべ て魚釣りをして遊ぶのだという。
 石垣にはその手のプロがごろごろしている。
 高校野球もそうだが、石垣には、だだものではない人間がごろごろいる。

5 月30日 diary
 5月下旬の石垣島は梅雨で雨が降ったりもしたが、時々晴れてシュノーケリ ングもでき大満足の里帰りであった。
 米原海岸でウミガメが産卵のために上陸するかもしれないという情報が入り、半月の夜にのこのこと出かけてみた。
 カメは満潮時に産卵する。

 石垣島のウミガメファン10人くらいがカメの上陸しそうなきめの細かい砂浜を歩いていると、そのウミガメは居た。
 砂を必死に手足を動かしていた。
 どうも産卵した卵に砂をかけているようだ。 
 ウミガメさんの邪魔をしてはいけない。
 5メートルほど手前で静かに息を呑むように様子を見守った。
 波の音に混ざって砂をかく音がする。
 神秘的というか荘厳な雰囲気が漂い、空気がピーンと張り詰めている。
 皆が緊張しているのが伝わってくる。
 ビデオカメラの電源スイッチを入れてスタンバイする。
 我々を引率するウミガメの研究者が「まだ明かりをつけて撮影しないでください」と念を押す。
 5分、いや10分ほど待っただろうか。
 ウミガメさんは砂をかけ終わり山に向いていた体を海に向けて歩き出した。
 「もういいですよ。撮影しても」という声がかかりライトを点けた。
 体長一メートルもある大ウミガメだ。
 ビデオのRECスイッチを入れたと思ったらテープが回らない。
 「おかしい。何でだ」カメラをよく見るとテープが撮影し終わった状態になっていた。
 「シマッタ」と思い巻き戻そうとしたがスイッチが入らない。
 ウミガメさんは急ぎ足で海に戻っていく。
 「ヤバイ、ヤバイ」といいながらいったん電源を落としてリセットしてみた。
 ようやくテープが巻き戻り始めた。
 5分ぶんほど巻き戻してあわてて撮影を始めた。
 ウミガメさんと水際の距離は1メートル。
 ウミガメさんは「なんでこんなに人間が居るんだ」とぶつぶついいながら海に入っていった。
 波に戻されながらもウミガメさんはゆっくりと沖へと帰っていった。
 5月21日午前3時ごろの出来事だった。

 ウミガメの研究者は調査員の資格を持っておりウミガメの卵を掘り返し卵の数を数えだした。
 123個だった。
 子ガメになって地上に這い出すのには一ヶ月以上かかるという。

 それにしても幸運だった。
ウミガメを見ようと思ってもなかなか見られるもんではないらしい。
ウミガメさんは撮影してもらいたくて我々の前に姿を現わしたのかもしれない。
その場所はダイワハウスがリゾート開発を計画している浜なのだ。

大和ハウスは開発予定地にはウミガメは上陸しない、とうそぶいている。
大和ハウスは建設予定地近辺にはたいした自然は残っていないことを盛んに吹聴する悪徳企業である。
いつかダイワハウスの関係者にこのウミガメさんの映像を見せ付けることになるであろう。
待っておれ。鮫なんかに食われることのないようにまた戻っておいで。
特に東京でパソコンをいじっている鮫には気をつけろよ。

ウミガメさん、君の産卵する姿は見事であった。アッパレ、アッパレ。

4 月10日 diary  
 石垣島のダイワハウスが進めているリゾート開発問題でダイワハウスが攻勢に出てきた。
TBSのニュース 23のスポンサーになっ た。というのも筑紫哲也氏が編集委員をやっている週刊金曜日という雑誌にこのリゾート開発問題が取り上げられ、 ニュース23がこのリゾート問題を取り上げづらくするための作戦に出たわけだな。 週刊金曜日3月17日号表紙  記事「合衆国」の隙間に入り込む大和ハウス
 最近のダイワハウスのCMは「Be Fair」という文句を打ち出しているが、実に「Unfair」なやり方に出たわけだ。企業倫理はこんなもんで、じつに薄っぺら。誠意がない。何が何でも 金儲けのためならアンフェアーでも汚い手を使っていこう。ダイワハウスの正体をよく現している。
 これまではこういうやり方も通用したかもしれないが、時代は変化しつつある。消費者は相当手ごわくなっていることをダイワハウスは自覚が足りない。企業 のごまかしは必ずばれる。そういう時代にきている。
 今の若者は環境問題に関していうと我々大人が考えている以上に敏感である。
 今取り組んでいる映画でも主役の新人女優は見事に自分の言葉で環境の本質を見抜く台詞をぼくに提案してくれた。彼女の言葉をぼくはそのまま映画に使お うと思っている。
 時代は変わりつつある。それもいい方向に。このままリゾート開発を進めるとダイワハウスは取り返しのつかない傷を負うことになる。断言する。

3月6日diary  
 注目の石垣島の市長選挙で現職の大浜市長(革新系)が当選し、4期目の舵を取ることになった。石垣島の米原リゾートホテル計画で大浜市長はすでに着工に ゴーサインを出している。この大浜市長は先の市民との懇談会で環境派市民にたいして、企業(ダイワハウス工業)寄りの発言を繰り返しており、現金が飛んだ と いう噂もあるくらいにリゾート推進を示唆してきた。
 石垣島の自然はこれで壊滅する可能性が出てきた。平和推進、環境保護を公約しているがリゾートで経済活性化を図るらしい。
 元医者なのにおつむはいかれている。石垣島出身の大浜氏に対して、隣の宮古島出身の対立候補、友利氏は市の条例に違反するとして大和ハウス工業の計画に 慎重な姿勢を示していた。密かにこの友利氏をかっていたんだが。
 友利氏はもともと大浜市長の元助役であったが、市役所内の硬直化を批判し立候補したため保守派の推薦を受けた。革新系だから自然保護、保守派だから開発 推進という構図はこの石垣島では通用しなかった。しかし、ここまで企業寄りの革新系市長は他にいない。革新系市長も4期目になると保守的になっていくんだ ろうな。幻滅した。
 リゾートホテルが建ったら「大浜市長はヤマト(大和)の企業に魂を売った男」とか横断幕でも張るか、市役所前で。

2月26日diary
 ぼくが今注目しているのは3月5日投票の石垣市長選挙。現職の大浜氏は革 新系で3期12年勤め人気も高い。対抗するのはもと大浜氏の手下の友利氏。大浜氏が有利と見ている。
 石垣島で注目されるのは、米原海岸に建設計画のあるダイワハウス工業のリゾートホテル問題。建設反対の署名が2月22日現在7147名、そのうち石垣島 島 民の1823名が反対している。この数字は無視できない。大きい。友利氏はホテル建設大賛成。環境を重視するが本州資本も条件が整えば許可するとの発言で どっちともとれる発言をしているのが大浜氏。
 だが、「石垣市民以外の意見が入ってくると話しがややこしくなる」と公言した大浜氏はどうもダイワハウスにこっそりホテル建設にゴーサインを出している の では、との噂が持ち切りである。ゲンナマが飛んでいるとの情報もでている。大浜氏の言動がどうも怪しいという。
 公開討論会ではホテル問題に質問が及ぶと妙に緊張してしどろもどろの答え方になるという。この市長は石垣新空港の建設を在任中にどうしても眼にしたいと いう強い願望がある。八重山商工高校の甲子園出場も見たい。彼にしてみればどうしても勝って名を残さなければいけない選挙である。
 この選挙は保守、革新の一騎打ちとなって大浜側は危機感をもっているのだろう。選挙には金がかかる。ダイワハウス工業に便宜をはかり選挙資金の提供を受 け るという構図は想定できる。さてこの選挙で石垣島の将来がきまる。成り行きを見守りたい。

2月20日diary
 石垣島のダイワハウス工業が計画するリゾートホテル問題で、現職市長が微 妙 な表現で受け入れをするだろう発言があった。自然保護をやりながらも本州資本を容認するという。市長選を前にした政治家のいやらしい発言だ。リゾートホテ ル反対派と賛成派の両方から票を頂くというやり方がみえみえやね。

 大和ハウスから選挙資金の提供とかの密約はねえだろうな。ばれるぞ。

 石垣島は新空港の建設が決まり、観光客の大幅増加が見込まれ、リゾート計画が6個もごろごろ出てきている。全部の計画にゴーサインがでたら石垣島はおわ り。
 この島は標高500メートル余りのオモト岳からしみだす地下水が生活用水のすべてだ。農業も市民の飲料水も賄う大切な命の源だ。
 ダイワハウスのリゾートホテルは使用する水の90%を地下からくみ上げるという。島の限られた水源を観光客が使い放題使い。塩素殺菌した汚水を海に垂れ 流 す。森が死に、サンゴが死に、魚が死ぬ。
 南北問題(地球の北半球世界が繁栄し、南半球の大半を占める第三世界が欧米並みの経済発展を目指す)が石垣島に遅れてやってきた。島だけに許容人口とい うものがあるはずだ。限度を超えた開発は島を滅ぼす。そろそろそんな心配をしてもいいような気がする。
 島に生まれ育った70歳代の女性はこう漏らしていた。「昭和30年代が一番よかったような気がする。洗濯機、電気炊飯器が島にやってきた。家事から解放 されたし、あの頃はまだまだ島にはきれいな海があり、島人の心がたくさん残っていた。あの頃の島はよかった」
 ぼくからみると、今の石垣島でも十分に日本のなかでは天国に一番近い島のようにみえるが、急速に島の心は失われていったのだろう。

1 月20日diary
  大阪のダイワハウス工業本社に出向きぼくの心の故郷である石垣島のリゾート開発を諦めるよう抗議して今帰ってきた。
 大阪のダイワハウス工業本社を訪ねたのはこれで2度目になる。10数年前にリゾートホテルの建設反対を訴えに行ったダイワハウス工業の本社社屋は場所も 変わ り、規模も大きく変容していた。大和ハウスは石垣島から来た住民とぼくの5人を商談室のような部屋に招きいれた。
 リゾートホテル計画の担当部長をはじめ4人が対応した。その部長はなんと10数年前に ぼくが反対運動に関わった長野市飯綱高原のダイワハウスリゾートホテル建設計画を担当した人物だったことが判明した。これも何かの因縁だろう。一見して朴 訥 な現場たたき上げのおっさんだが記憶にない。


 昨年、リゾートホテル建設予定地石垣島の地元米原地区で行った現地説明会で一部の住民だけを対象にして他の住民を排除したことに抗議したら、順番に説明 しただけでこれから一般住民対象に説明会を開く予定だという返答だった。又、ダイワハウスの作った環境調査の書類の一部が改ざんされたことについて抗議し たところ、解釈の違いだ、という意味不明の答えが返ってきた、調査書は下請けの石垣島の会社が作ったもので私らは知らなかったといって責任をなすりつけ た。

 彼らの説明を聞いているうちになんだか親に嘘をついてどうやって追及をかわそうかと必死になる子どもの姿に似ているなと思った。ダイワハウスが作成した 環 境調査書に地下水のくみ上げや汚水の処理に関する記述が数行しかないこと、ホテルが建設されるとこれまでたびたび産卵に来ていたウミガメは100%来なく なるとウミガメの専門家が明言していることを説明すると彼らは黙り込んだ。ダイワハウス側は「自然と共生した開発」と呪文のように繰り返すだけだった。ウミ ガメに言わせると「ホテルができるとその照明の届く場所ではわたしらウミガ メは絶対に産卵はしない」のだ。山から湧き出す地下水がサン ゴ礁にミネラルを供 給している。ホテルは使用する水の大半を地下からくみ上げる。当然水脈が途切れたりするとサンゴ礁への影響は計り知れない。ホテル側は「自然と共生した開 発」という言葉を繰り返すだけだ。

 続いて長野市飯綱高原のホテル建設計画当時、ホテル建設以外の別荘分譲計 画を隠していたことを追及すると担当部長は顔を真っ赤にして否定した。しかし、当時の住民説明会ではぼくが質問して初めて明らかになったことははっきりと 記憶している。当時のダイワハウス工業のトップがテレビでインタビューに答えたのをぼくは覚えている。「リゾートホテルだけでは投資金額はペイできないの で 別荘分譲と一体の開発を行うのがダイワハウス工業の経営方法だ」とNHKの教育テレビでインタビューに答えていた。せっぱつ まったダイワハウスの口の達者な社 員のもう一人が最後にこう言い放った。「野放しで個人への分譲を続けるよりは、大掛かりなリゾート開発を行ったほうが環境保護に役立つ」どう解釈したら こういうむちゃくちゃな論理にたどりつけるのだろうか?

 たまたま帰りの飛行機で読んだアメリカのマサチューセッツ工科大学教授のノー ム・チョムスキーという人が書いた「覇権か、生存か---アメリカの世界戦略と人類の未来」で次のようなくだりがあった。---------
 同年(1937年)イタリア駐在の米大使ウィリアム・フィリップスは「大衆の置かれた状況を改善しようとするムッソリーニの努力にいたく感動し」 ファシストの見解に賛成すべき「多くの証拠」を見出し、「国民の福利がその主たる目的である限り、彼らは真の民主主義を体現している」と述べた。フィリッ プは、ムッソリーニの実績は「驚異的で、常に人を驚かし続ける」と考え、「人間としての偉大な資質」を称えた。国務省はそれに強く賛同し、やはりムッソ リーニがエチオピアで成し遂げた「偉大な」功績を称え、ファシズムが「混乱 状態に秩序を取り戻し、放埓さに規律を与え、破綻に解決策を見出した」と賞賛した。--------

 最後の赤字の部分はまさにダイワハウス工業の発言とそっくりである。イタリアの独裁者ムッソリーニを賞賛した駐イタリアのアメリカ大使の論法がダイワハ ウス と同じ発想であるのには驚いた。(当時のアメリカ政府が独裁者ムッソリーニを支持していたのにも驚いたが)ダイワハウスはファシスズムから開発の論理を学 ん だのだろうか。もしそうだとすれば危険きわまる企業として追求するしかないな。

 ぼくは大和ハウス工業に何度でも提言する。「本業に励め!ダイワハウス工業社員諸君」これまではダイワハウスの出方を見ながら受身の環境保護活動だった が、これからは積極策を講じていく必要がある。ホテルを建設した場合の環境損失と自然を残した場合の経済効果などの検証も必要だろう。これらの作業は是非 石垣市にもお願いしたい。ダイワハウス工業はいまのうちにリゾートホテル建設計画から撤退したほうがいい。手遅れにならないうちに。結果的には企業イメー ジ を損ないかねないぞ。

 石垣島や全国の良心をもつ市民はもう分かっている。環境を破壊するリゾー ト開発はもう時代遅れだということを。子どもたちに残すべきはリゾートホテルや ゴルフ場ではなく海がめが産卵に来る海であり、魚が群れを成して泳ぐサンゴ礁であることを。

 ダイワハウスで抗議したあと開いた記者会見には全国紙の記者が取材してくれた。そのなかに石垣島地元紙通信員でいまは神戸に 暮 らす石垣島出身の年配記者が いた。「あなたたちの文章を読んで涙が出た。50年前に遊んだ美しかった石垣島の海が懐かしい。がんばってほしい」と言った言葉が忘れられない。

 1月8日diary
 石垣島から情報が入った。ダイワハウス工業のリゾートホテル建設計画の中 止 を求めて友人たちが市長に直談判したそうだ。
 大浜長照という市長は以前から島の自然環境を守りたいという立場の人で、なかなかの人物だ。きっとわれわれの主張を理解してくれると信じている。
 署名は6000名を超えたがまだまだ足りない。
 ダイワハウスもこのまま計画を進めると企業イメージがダウンすると思うがまだあきらめていない。どうしてもリゾートホテルがほしいらしい。
 どっちが得か考えればわかると思うのにアホだな。本業の住宅建設に励め、ダイワハウス工業社員諸君!

1月1日diary
 2006年1月1日、午後4時、年賀状を書き出した。毎年正月を迎えて年賀状を書く習慣としている。
年越しは今年も友人宅で一杯やりながら過ごした。親子3世代と猫が4匹のお宅でにぎやかな年越しだった。
みんな少しずつ年をとって、子どもたちは少しずつ大人に近づいて見えた。

 今年の抱負は家族4人が健康で過ごすこと。
 沖縄のドキュメンタリーを完成させること。
 石垣島のダイワハウス工業リゾート計画を中止に追い込むこと。
 憲法9条を守ること。
の4つだ。新年の抱負を文章に残すのは今年が初めてだ。これもHPを刷新したおかげである。

12月29日diary 
 石垣島のリゾートホテル反対派友人のサイトにぼくの空撮の映像ともう一人 のカメラマンが撮った水中の映像が動画で見られるようになった。4分間の映像だが、石垣島ナンバーワンビーチの映像なのでこれから時々見ようと思う。心が 洗われる。
 海がめの産卵が見られる美ら海(ちゅらうみ)素晴らしい海をダイワハウス工業に渡してはいけない。
まだ反対署名をしていない人にはPCで署名をやってほしい。
しばらくは石垣に行けないのでPCの映像で我慢することにしよう。

 12月11日diary
 気温差25度。石垣島から戻ると真っ白だった。
 今回の旅の目的はほぼ達成できた。
 サバニ造りのオジイと野本夫妻を会わせることに成功し、ダイワハウス工業のリゾートホテルに反対する人たちと意見の交換も出来た。
 会合で秘策を提案してきた。みんな乗り気だ。
ここで手の内を明かすことは出来ない。
ダイワハウスの関係者が熱心にこの日記をチェックしているかもな。

12月10日diary
 石垣島はきのうから気温があがり、歩くと汗ばんでくる。
 午後はリゾート開発でゆれる米原海岸で自然観察会に参加して、その様子を撮影した。このあたりの海は透明度が20メートルほどあり、支笏湖と同じくらい だ。
 海がめの産卵地でもありリゾート開発に反対する市民30人が熱心に動植物を観察した。
 今日の地元紙にダイワハウス工業がリゾート計画を大幅に見直すという 記事が踊った。
来たな、と思った。もともとの計画に戻したまでだ。
 ダイワハウスのやり方は20年前と変わってはいなかった。
リゾート開発の常套手段である。
たった3日で環境アセスを作ったという、姑息な手を使ういやらしい企業だな。
 2年前に開発予定地を偶然に上空からビデオカメラで撮影していた。活用しよう。

 12月07日diary
 石垣島に来て3日目。暑いと思ってきたのが寒い。最高気温が17度だった 初日。その後も20度以下。
 石垣の一番のビーチに計画されているリゾートホテル建設に反対している人たちと会う時間となり、昼食をご馳走になりがてらホテル計画について話を聞い た。
 建設計画の主は大阪に本社をもつダイワハウス工業。
地元の公民館をなんとか一本釣りにして計画を進めようとしているらしい。
 ほかの沖縄県の島の事情はわからないがここ八重山地方では公民館長は町内会長と同じでその地区の長老が務める名誉職で地方自治体の末端を担う重要な役目 である。また、選挙のときは集票の元締めにもなるので、いろんなお願いがくる。
 というので、ダイワハウス工業は公民館を抱き込もうと一生懸命だという。
 開発の現場となっているビーチは海がめが産卵するし、オーストラリアのグレートバリアリーフを凌ぐといわれる美しいサンゴ礁の群落があり、ダイバーたち の憧れのポイントだという。しかも裏山にはカンムリ鷲の営巣地がある海、山がそろった景勝地である。そこにダイワハウス工業は13階建の白亜のリゾートホ テ ルを建てたいらしい。
 石垣市としてもこの計画には問題があり計画の見直しを迫っているというが、法律でホテル建設を差し止めることは難しい状況のようだ。
 ここは全国の八重山、石垣島ファンの後押しがどうしても必要なのだ。
 聞くと、私の同郷で尊敬する写真家の藤原新也さんも反対に名を連ねるという。心強い見方も現れているが多勢に無勢、反対署名もぼちぼちと集まって入るが 目標の一万人にはまだ程遠い。
このままでは、石垣の宝、沖縄の遺産、日本の世界に誇るサンゴやウミガメ、カンムリ鷲が危ない。
 この海をテーマにまたひとつドキュメンタリーのテーマが増えた。やるしかないな。

12月3日diary
 最近、南の島から気になる情報が入ってきている。 沖縄県の石垣島は沖縄本島からさらに400キロ南に浮かぶ日本で天国に一番近い島である。
 石垣近海は琉球列島の最南端に位置し、世界でも有数のサンゴが生息する地域で、海流にのったサンゴの卵、赤ちゃんが沖縄本島から本州方面へと運ばれてい るサンゴの供給基地の役割をもっている。
 しかしこの最近そのサンゴが激減している。地球温暖化、開発による影響ではと心配されている。
 サンゴ礁に囲まれた宝石のような島でリゾートホテル開発計画が進んでいる。
 場所は石垣市の中心から車で30分の距離にある米原海岸。
海岸線から10メートルもいけばさまざまなサンゴが見られ、何十種類の魚が身近に見られる。石垣市民の憩いの海であり、観光客も多い。
 キャンプ場があり、中には一年中このキャンプ場で生活している仙人のような風体の御仁もおられる。泳ぎは苦手という人も気軽にサンゴを楽しめるうそのよ うな本当のとっておきの場所である。
 ぼくはある事情で年に4回はこの島に通っている。数年前は一年間この島で暮らした石垣島通である。
   開発を計画したのは大阪に本社があるダイワハウス工業。
地元の建設業者と組んで巨大リゾートホテルを建てようとしている。住宅建設業界でも大手の皆さんご存知の会社だ。
 実はこの会社と僕は1987年ごろからの因縁の関係にある。かつて住んだ長野市の飯綱高原でもこの会社はリゾート開発を進めたがぼくら仲間が反対運動を 起こし、裁判までやった。
 結果、ダイワハウス工業は計画を撤回したという経緯があった。
 ホームページを見ると地球温暖化に貢献するとかなんとかウソ八百を並べるとんでもない会社だ。
石垣島ナンバーワンスポットの米原海岸の木を切り、サンゴ礁に打撃を与えるような会社である。
 当然、石垣島でも反対運動が起こった。署名活動が始まっている。
 日本中の石垣島ファンの皆さん署名運動に参加しようぜ。
 詳しい情報はSave Yonehara.net URL http://www.save-yonehara.org/ このサイトで署名も出来るぞ。
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