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ホテル建設予定地
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住宅メーカー大手の大和ハウス工業が沖縄・石垣島に計画中の高層リゾートホテルは「島の豊かな自然や景観を損なう」とし
て、地元住民らが20日、大阪市
北区の本社を訪れ、撤回を求めた。大和ハウスは今月末にも建物の高さを当初案の半分以下とする見直し案を提示するが、反発は根強く、着工の見通しは立って
いない。
建設予定地は環境省が選定した「日本の重要湿地500」の一つである同島北部の海岸沿いの米原地区にある林地。当初は、
約7万5000平方メートルの敷地に13階建て高さ約45メートル、客室330室にプールなどを備えたホテルを建てる予定だった。
この計画が昨夏表面化すると、地元住民の一部が反発。開発で緑地が削られたり多数の宿泊客が訪れたりすれば、数も種類も
豊富なサンゴ礁や魚類に多大な影響がある▽高層の建物は自然が作り出した景観を損なう、などとして、計画の撤回を求めている。
石垣市も建物の高さに難色を示したため、大和側は当初案の撤回を表明。今月末をめどに発表する見直し案では、高さを6階
建て20メートル以下に抑える代わり、建ぺい率を上げて200室程度の客室を確保したいとしている。
この日、大和ハウス本社には地元住民ら14人が訪れ、計画の白紙撤回を求めた。大和側は「今後発表する見直し案を検討し
てほしい」と説明した。