八重山毎日新聞
2003年10月 23日(木) 

竹富南でオニヒトデ駆除

関係機関が共同作業、171匹捕獲  

 八重山環境ネットワーク(佐伯信雄会長)は22日、竹富島南側の海域でボランティアのオニヒトデ駆除作業を行い、171匹を捕獲した。石西礁湖ではオニ ヒトデが大発生する危険性が高まっているとみられており、17日に開かれた第3回八重山地区オニヒトデ対策連絡会議では、大発生を防ぐための予防的な駆除 などについて決めている。
 今回の駆除作業はこれに関連して行われたもので、捕獲したオニヒトデの大きさを一頭ずつ計測し、今後の対策を検討する資料として活用していく。
 この日の作業には、漁民とダイビング業者、石垣海上保安部のダイバー、環境省国際サンゴ礁研究・モニタリングセンター、八重山支庁、石垣市、竹富町の職 員ら合わせて約50人が参加した。海域での駆除作業は午前10時から約2時間、漁船3隻とダイビング船4隻を出して実施した。
 駆除を行った海域は、オニヒトデの幼生が定着しやすく、オニヒトデの集団が形成されやすいところとみられている海域の一つ。捕獲されたオニヒトデの体長 は7.5〜37.5センチで、それほど大きくない若いオニヒトデがさらに生息しているおそれがあるという。
 駆除海域は最も深いところで水深15メートルほど。オニヒトデが捕獲されたのは水深10メートルから2、3メートルの海域で、テーブル状になったサンゴ の裏側で見付かった。サンゴ礁の上側から眺めると、一見、オニヒトデの食害はないように見えるという。
八重山環境ネットワークが竹富島南側の海域で駆除したオニヒトデ