八重山毎日新聞
2005年 1月15日(土) 


05年は26万8千匹余に
オニヒトデ発生で環境省予測
重要保全区域の集中駆除を提案

 第六回八重山地区オニヒトデ対策連絡会議が十四日夕、国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターで開かれた。環境省側は、現在のペースでオニヒトデが増加 した場合、駆除量を現在の一・五倍に増やしても、二〇〇五年秋には、石西礁湖全体のオニヒトデの増加を抑えることはできないとの予測を示し、保全すべき海 域(重要保全区域)を選び出して集中的に保全活動を行うよう提案した。
 環境省は重要保全区域について▽漁業者やダイビング業者らがこれまでに同連絡会議で出した意見▽環境省が「サンゴ幼生の供給源として保全すべきだ」と考 える海域▽年間通して保全活動を行える海域▽さまざまな種類のサンゴを保全できる|などの条件から検討し、カナラグチ、サクラグチ、ウマノハピー、マル グー、ウラビシ、竹富島南、小浜島南の七区域を提案した。
 環境省の予測では、オニヒトデの個体数はいずれも平均で▽二〇〇三年秋=十一万九千匹▽二〇〇四年秋=十七万九千匹|となり、二〇〇五年秋には前年同期 の一・五倍にあたる二十六万八千五百匹と見込まれる。
 これに対して、年間の駆除数は二〇〇四年には三千二百十二匹。二〇〇五年に前年の一・五倍にあたる駆除量を投入したとしても、オニヒトデを増加させない ために必要な駆除数の九万四千五百匹には及ばないと予測された。
 そのうえで、今後の方針・課題として 1.モニタリング体制の構築・拡充 2.状況に応じた対応の柔軟な見直し 3.駆除に充てる努力量の増加 保全可 能な面積、駆除頻度の割り出し-の四点を確認した。
 モニタリングについては、環境省が年一回実施している全域モニタリングを新年度から年二回に拡充する方針が示された。
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オニヒトデを重点的に駆除する区域などについて意見交換した 第6回八重山地区オニヒトデ対策連絡会議