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・2002年10月4日発信メールの内容 
タイトル:ダイビング協会オニヒトデ監視ネットワークの開始

昨年来から沖縄本島で異常大発生しているオニヒトデが、奄美大島やケラマ諸島にまで広がってい ます。潮流などから本島のオニヒトデが八重山海域に流れ着く事は考えられませんが、今年から八重山周辺海域でオニヒトデが目に付くようになっています。
そこで、オニヒトデに関する情報を共有して将来危惧するような状態を今から防ぐようみなさんで対策出 来たらと思います。
なお、沖縄県ダイビング安全対策協議会ではホームページでオニヒトデ駆除基金を設立しました。http://www.reala.co.jp/~antaikyo/kankyokikin/

(1)オニヒトデの生態資料

琉球大学海洋自然科山口教室
 サンゴの敵、オニヒトデの正体を知ろう
 
八重山サンゴ礁保全協議会通信 http://churaumi.net/coral/yaeyama.html

抜粋すると
繁殖期 八重山では本島より1ヶ月早 く6月頃から1ヶ月間。
産卵数 直径30cm(約3年)のメ ス1個体は数千万粒もの卵を海中に放出。
寿命  卵から成体まで3年、寿命は 7〜8年くらい。
・11〜12月頃には1cmほどに成長してサンゴ食に変わり、2年で体長20cmに成熟。
駆除方法 中心部を石などですりつぶ しバラバラにする。
探し方 白くなってるサンゴ(卓上ミ ドリイシに多い)食痕近くに隠れている可能性あり。
刺された時の対処方法 すぐさま海中 で刺された箇所から血を絞り出す、後は温湿布。

※温湿布のやり方は上記 八重山サンゴ礁保全協議会通信の“会員だより”
   ダイビングサービスくろしま 小倉完治さんの「現場に応じた温熱治療の奨励」より

 私はかねてより、クラゲやオニヒトデ、毒魚の一部のなどの刺毒被害に対して、 蒸しタオルによる初期処置法の有効性を唱えています。これは、ポットから湯を注いで50℃ほどの「蒸しタオル」にし、被害に応じて5〜30分ほどタオルを こまめに交換しながら患部にあてることによって、毒による腫れや痛みなどの症状や後遺症を軽減させる方法です。
そして、被害を受けて3時間以内に対処できればその効果は大きく期待できます。もし、現 場でこのような用意ができない場合は、船上ならばエンジンや排気ダクトの熱、海岸ならば日光で熱せられた護岸のコンクリートなどの利用をお奨めします。た だし、エンジンの場合はタオルをあてがい、くれぐれも火傷に注意されて下さい。
温熱処置法を普及させるため、対処例を集めています。これを経験された方は、どうか私か 事務局までご連絡下さい。

(2)オニヒトデ異常発生の原因について

私が最も信憑性を抱く説は、宇井純『日本の水はよみがえるか』で述べている陸域有機肥料その他 の有塩基類が、台風や集中豪雨で海域に多量に流れ込み、オニヒトデの繁殖率を高めるとの説です。
昨年2001/4/20撮影された名蔵湾、宮良農園前のバンナ牧場からの糞尿汚染は次回からは海上保 安庁海洋汚染法違反で摘発可能とのことですが、以後の汚染は石垣島赤土監視ネッワークhttp://churaumi.net/coral/akatuti.html 状態で摘発が難しくなっています。

(3)オニヒトデ確認例

7/14 石垣島名蔵湾スモールワールド オニヒトデ6匹(40cm以上5匹,25cm1匹)
7/15 西表島高那沖         オニヒトデ1匹(25cm1匹)
7/31 石垣島名蔵湾スモールワールド オニヒトデ3匹(40cm1匹,30cm2匹)
以上は私と藤井さんが確認、石で潰して駆除したものです。

(4)オニヒトデ監視ネットワーク

オニヒトデを見つけた日にち、島とポイント名、数と大きさをお知らせ下さい。
そして、必ず4分割か石で潰して駆除して下さい。
1か月ごとに同胞メールで集計報告します。

オニヒトデも生物の一部でなぜ駆除しなければならない?の疑問もあるでしょうが、バンナ牧場か らの糞尿汚染や大雨時の赤土流出など異常大発生の要因が解決されていない現状ではやむを得ません。オニヒトデヤドリエビさんごめんなさい。

石垣島名蔵湾から異常大発生の可能性がありえますので名蔵湾で潜るサービスは特によろしくお願 いします。現在名蔵湾内は、北風時川平のサービスのボート繋留海域沖でもサンゴが再生しており、オニヒトデの餌は豊富です。


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