参加要項詳 細|基準調査法|登録チー ムリスト調査対象種データ シートデータチェック.分析.提出資 金供給.広報活動
付加調査長期モニタリング各国チーム紹介/リンク世界の調査ポイント199919981997UpdateSitemap

サンゴ礁保全 保護 リーフチェック/リーフチェック基準調査法
      1. 調査地選定
      2. 基本デザイン
      3. ダイビング前の準備
      4. データシート
      5. 調査地記述インストラクション
      6. 魚類ベルト測線調査インストラクション
      7. 無脊椎動物ベルト測線調査インストラクション
      8. 底質ライン測線調査インストラクション
      9. 底質決定ガイドライン
      10. ダイビング後の作業
      11. ナビゲーション
      12. 報告

 リーフチェックは何時でも調査可能ですが、データは毎年10月10日までに提出しなければいけませ ん。各 チームは、希望があればどんな付加的調査を行っても構いません。リーフチェック本部では、全ての正式登録されたチームからの調査結果により、分析や毎年の 世界サンゴ礁健康調査報告書が作製されます。しかし付加的調査については、よほど重要でなければ報告する計画はありません

重要!
多くのチームが期限ぎりぎりまでデータを提出せず、私達の報告書記載に間に合わない可能性を増加させています。
調査終了後10日以内にデータを提出するようにして下さい。


1.調査地選定

 調査地選定は、リーフチェック成功を左右する重要な因子です。リーフチェック目的に、人的影響をあまり受けていない サンゴ礁が存在する、という仮説を確認したいからです。さらに、全てのサンゴ礁に対する、様々な形態をもつ人的影響の地理的分布情報が 欲しいのです。こうした理由で1ヶ所しか調査出来ないチームは、生サンゴ被度が高く、魚類や無脊椎動物も多く、人的影響/漁業/汚染などの 影響が少ない「最良」の場所を調査すべきです。
 複数箇所調査が可能なチームは、「最良」の場所に加えて人的影響が「中程度」と「重度」を選ぶことを勧めます。 こうした調査をすることで、世界中のサンゴ礁における人的影響の分布図を作ることが出来るでしょう。
 リーフチェックを標準化するため、ドロップオフ/洞窟/オーバーハングの調査は認められません。サンゴ礁嶺/外洋礁斜面の 外洋に面したサンゴ礁が望ましいのです。

人的影響に関連する「調査地記述シート記録は、非常に重要です。
 
2.基本デザイン

 海図の水深基準点(最低潮線)から3mと10m2つの等水深線に沿って調査します。しかし、多くのサンゴ礁では、 最も被度の高いサンゴ礁が丁度これらの等水深線上で見つかる事はあまり無いでしょう。以下の範囲内で最も被度の高いサンゴ礁の等 水深線を選んで下さい。水深2〜6m/水深6〜12m(特に浅い方の調査測線 については、 潮位を十分考慮して下さい)等水深線に沿って、長さ20m4本の測線を設けて調査します。測線は等水深線上に連続して設けますが、 測線の終点と次の測線の起点の間に5mの間隔を空けて下さい。始点と終点間距離は、20+5+20+ 5+20+ 5+20=95mとなります。これら2本の等水深線は、調査に必要な時間とダイバーの安全という実用的な理由で選定されました。
 多くの海域のサンゴ礁では、両方の水深で調査に適しているとは限りません。この場合は、どちらか1つの水深で調査して下さい。
 金物店や調査機器店で購入できる、ガラス繊維入り100m測量用メジャーの使用を勧めます。サンゴ礁が砕けて砂や石が 広がっている所では、測線間隔は5m以上、20m測線を離す必要があるかもしれません。海岸からの距離計測のために、 予備メジャー/ロープを用意しておくと良いでしょう。

記録されるデータは4種類あり、同じ調査測線に沿って3つの調査を行います。

 1)調査地記述:調査地の特記事項、概観、 歴史、位置などは「調査地記述」シートに記録して下さい。これらのデータは、グローバルな傾向の分析に重要です。

 2) 魚類ベルト測線調査:調査 測線を中心にした幅5m、長さ20mの4測線範囲を、スピアフィッシングや鑑賞魚用の目標にされる魚類について調査します。 この調査を一番最初に行います。

 3) 無脊椎動物ベルト測線調査: 上記と同測線を中心にした幅5m、長さ20mの4測線範囲を、食用や珍品として収穫される無脊椎動物について調査します。

 4) 底質ライン測線調査: 同じ4測線について調査しますが、0.5mごとの底質タイプを決定します。

注意:リーフチェック基準調 査法は、たびたび繰り替えされる可能性が高いものです。 頻繁にくり返す事が要請される時には、長期モニタリングを参照して下さい。
 

3.ダイビング前の準備

 各チームに必要なトレーニングは、経験や知識レベルによって異なります。調査前日に半日の地上トレーニングを希望し ます。 そうする事によってトレーニングは定着し、質疑応答やディスカッションの時間を十分に持つ事が出来ます。その際には、浅い海域での スノーケリング・トレーニングで、調査の概略を補う事が出来ます。揺れる船上でトレーニングが行われた場合、集中できる人は 殆どいないので、当日は簡単な復習をします。チームリーダー/チーム科学者(TL/TS)は、以下の事項を含むプレゼンテーションを行います。

  1. リーフチェックPRと科学的にニ重の目的を説明。
  2. 調査計画と指標生物の論理的根拠の説明。
  3. 調査対象種の識別と底質に関する定義。
  4. 記録用紙紹介とスレートの準備。
  5. 調査ダイビングとレジャーダイビングの違いと中正浮力確保によるサン ゴの避け 方。
  6. ダイビング後のデータ入力、データチェック、データ提出手順の説明。
TL/TSは、適切な作業分担が出来る様に、自分のチーム能力を査定する事が必要となるでしょう。

4.データシート

 調査記録に3種のデータシートがあり、 “調査地記述/ライン測線調査/ベルト測線調査”です。ベルト測線調査データシートは、魚類/無脊椎動物セクションに 分かれています。チームは、水中ノートかプラスチックスレートを使用します。スレート使用では、TSは保存記録として各スレートを 全てコピーしなければなりません。
 データシートコピーした水中ノートか手書きの 水中スレートを、十分な数準備してください。スレートを使う場合は、ライン測線調査用とベルト測線調査用が1枚のスレートの表裏に あります。
 調査生物やカテゴリーに慣れ親しんで下さい。写真をカラーコピーしてラミネートするか、ジップロックのビニール袋に入れて 水中に持って行く事が出来ます。海へ入る前に出来るだけ多くの位置情報を書き込んで下さい。

 メンバー熟練度やチームサイズによって、作業分担のやり方はいろいろあります。メンバーの中には魚類調査に向 いてる人、 無脊椎動物調査に向いてる人、監視パートナーとして働きたい人もいるでしょう。各チームはそれぞれ異なるので、データ収集はメンバー に合わせて調節する必要があります。高品質のデータは、経験豊かなチームリーダーが、メンバーに適切な任務を割り当てる事によって 得られるのです。合意が得られない時、チームリーダーは、メンバー全員が任務を適切に行える様、担当選定の決定権をもちます。 もし、ある調査地からのデータの信頼性に疑わしい所があれば、その調査地は私達のグローバルレポートには入れられないでしょう。

 海に入る前に:

  1. 海図にマーキングするか、GPSで位置を記録する。
  2. データシートにTL/TS氏名を記録する。
  3. 調査地記述シートの記入を開始する。
安全が最優先事項です。天候や海洋条件が良くない時やダイバーの体調が悪い時は、調査は行われるべきではありません。 特にチームは、減圧ダイビングを避けて潜水計画をたてるべきです。

 ダイビングの間 
 1組のペアは、等水深線(2〜6m/6〜12m)に沿って100mの測線を設置します。測線設置時間は30分です。設置後、 何処かで引っかかったり浮き上がったりしていないか、ライン全体をチェックしなければなりません。小さいマーカーブイをラインの起点 と終点に付け、来年その場所を特定できる様に常設の杭を打っておくことも出来ます。
GPS記録は、ラインの端から終点ブイの方位を示したコンパス角度を記録します(誤差修正機能付きGPSのような精密な ナビシステムを持っているチームだけが、ライン両端の座標を記録する事が可能です)。GPSが過った記録をした場合に備えて、 陸上の目印になる位置関係も記録しておくべきです。GPSのないチームは、出来るだけ詳しいその地域の地図を手に入れ、測線位置の 座標を記録しなければなりません。位置記録のないデータを使う事は出来ません!

5.調査地記述インストラクション

 魚類ベルト測線調査の間に、他メンバーは調査地に関するデータを集め、1人が責任を持って調査地記述用紙1カ所につ き 1フォーム記入します。大きなチームは、最初の調査が行われている間に、2つめのリーフチェック調査を始めても良いでしょう。

 1998年には、大きなハマサンゴ・コロニーのいくつかが白化で死にました。ハマサ ンゴは年代測定が可能なので、 よい指標生物になり、それらのコロニーが死ぬ場合、異常に厳しいストレスがあった事の証明なのです。各サイトで大きさ上位5番までの ハマサンゴ(3m以上)位置マークを依頼します。最大直径と垂直に交わる直径、高さを測定してください。コロニーに永久マークを付ける ことができればより有効です。地球温暖化のように、歴史の記録者であるコロニーにダメージを与え、死滅に追いやる深刻な出来事が 将来起こった場合、その事象の地理的範囲やダメージの評価に非常に役に立つでしょう。“調査地記述”コメント欄にそのデータを 記録してください。必要に応じて、自由にスプレッドシートの“セル”サイズを広げて下さい。

6.魚類ベルト測線調査イ ンストラクショ ン

 
魚類ベルト測線調査は、ライン設置後最初にすべき調査です。午前10時頃から始める様にして下さい。設置作業で逃げた魚が、 エリアに戻ってくる様に15分待ってから調査を始め、予定時間は1時間です。 測線上の 高さ5m幅5m長さ20mの範囲X4にいる魚類を記録しま す。データはベルト測線調査シートの フォーマットに従って、水中ノートまたはスレートに記録して下さい。
 魚類調査ダイバーは、調査測線に沿ってゆっくり泳ぎ、5m毎に止まって 目標魚を数えます。そして、次のストップ地点に進む前に、隠れている目標魚が出てくるのを 3分間 待ちます。これは、時間とエリアを組み合わせた調査 で、 調査面積は4セクション×長さ20m×幅5m=400平方mになります。それぞれの等水深線上には、16ケ所止まってカウントする箇所があり、 全面積400平方mのベルト測線調査を1時間で完了する事を目標とします。

 目標魚: 目標魚は、スピアフィッシングや、シアン化合物漁、釣りで捕まえられる代表的な魚が選ばれました。小さい魚を記録する負担の軽減の ために、サイズ最小限度が設けられている種もあります。これらの制限や水中での拡大作用を考慮して、ダイバーは魚類調査前に測線を 使って、サイズ見積もり練習をして下さい。
2.5mカラーロープ/棒は、ベルト調査5m幅を測るのに有用ですし、20〜30cmの棒(手に持つか、小さい重りをつけて浮かせる)は、 魚の長さを測るのに役立ちます。

 もしダイバーが2人とも魚類識別に熟達していれば、ダイバー1がセグメント1&3を記録し、ダイバー 2が セグメント2&4を記録すると良いでしょう。透明度が低い時は、ダイバーは5m幅を半分ずつ調査することを勧めます。つまり、1人の ダイバーが調査測線の片側をカバーして2.5m幅のベルト範囲内を記録し、もう1人が他方の側を記録します(あわせて5m幅のベルトが調査 されることになります)。この場合、2重に数えない様に注意して記録用紙へ記入します。観測された魚それぞれを「正」の字を使って カウント記入すると良いでしょう。そうすれば簡単に、名前の欄に記入していけます。調査測線4本の20m区分を、それぞれ別々にカウント するのを忘れないようにして下さい。全てのハタ類は、サイズ計測が必要です。

魚類ベルト測線調査目標魚は以下に記され、調査対象種で 写真を見 る事ができます。


 ○目標魚○

 * チョウチョウウオ科全種*
 * ハタ科ハタ亜科* 30cm以上のみカウント、サイズも記録(沖縄名ミーバイ)
 * イサキ科全体コショウダイ属含*
 * フエダイ科全種*1999年追加魚類
 * ブダイ科全種*2000年追加魚類 20cm 以上カウント (カンムリブダイ除く)
 * サラサハタ(希少種)
 * ナポレオンフィッシュ(メガネモチウオ:沖縄名ヒロサー)
 * カンムリブダイ(沖縄名:クジラブッタイ)
 * ウツボ全種*2001年追加魚類

 (注:ベラとブダイの仲間が、調査測線外で見られた時は記録します。これらの種は、 サンゴ礁に定住しているというよりも、サンゴ礁周辺を回遊しているからです。)

大きいオニイトマキエイ、サメ、カメなど、現在では珍しい動物を観たら記録しておくべきですが、調査測線外での観測は、 データシートの「コメント欄」に記入して下さい。

沖縄の調査地で良く見 られる各種名順位(注:イサキ、フエダ イ科で短縮表記あり)
*チョウチョウウオ 科全種:多種生息してるので、体型と目に縦線が 入る模様で識別
*ハタ科ハタ亜科: ニジハタ・スジアラ・アオノメハタ・アカハタ・ マダラハタ・ユカタハタ・バラハタ等
*イ サキ科全体、コショウダイ属含: ヒレグロ・チョウチョウ・アヤ・ムスジ・アジアコショウダイ等
*フ エダイ科全種: バラ・イッテン・アミメ・ヒメ・ヨスジ・イシフエダイ等と マダラタルミ/アオチビキ
*ブ ダイ科全種:多種生息、カンムリブダイ除く

7.無脊椎動物ベルト測線 調査インストラ クション

 魚類ベルト測線調査が終了したら、ダイバー3/4は、無脊椎動物ベルト測線調査に取り掛かる事が出来、予定時間は1時間です。 2人ともデータを記録したければ、上記のように20m区分ごと交代で行なえます。ダイバーは、位置と自分の名前を記録用紙に記入しな ければなりません。
 それぞれのベルト測線は、調査測線両サイド2.5mの5m幅です。比較的狭いベルト幅を選んだ理由は、世界の多くの 調査ポイントでは透明度が低い為、比較するには幅を制限する必要があるからです。調査エリアは各調査測線が20mx5m=100平方mで、 各等水深線につき合計400平方mになります。
 無脊椎動物ベルト調査測線内で数える全ての種/生物は以下の通りです。写真が調査対象種に 載っています。各チームリーダーは、自チームがこれらの動物を調査現場で同定できる準備が出来ているか確認する責任があります。 ナマコは写真を見ても同定が難しいので、注意してください。

 ○調査無脊椎動物○

 * オトヒメエビ
 * イセエビ科イセエビ属のみ
 * ガンガゼ科ガンガゼ属のみ
 * 食用ナマコ(バイカナマコ、シカクナマコ2種)*2001 年4種から変更
 * シャコガイ科シャコガイ属のみ(30cm以上はサイズ/種を記録)
 * パイプウニ
 * ホラガイ
 * オニヒトデ
 * ゴミ(タイプ/サイズ記入)
 * 最近壊れたサンゴ
 (錨/ダイナマイト爆破/ダイバーなどによるものー面積の見積りを記入)

さらに各グループは調査測線に沿って、サンゴの白化現象か正常でない状態(例えば病気など)に注意して記録して 下さい。

 ベルト測線調査記録用紙下にコメント記入欄があります。白化/病気/オニヒトデによる食害が見られる場合は、 影響を 受けている個体数割合を記録し、影響を受けているコロニーに対しての各コロニー平均割合を記録しておけば非常に役立つでしょう。
ベルト測線調査では、イセエビのような種が隠れているかも知れないので、洞窟やオーバーハングの下も見るようにして下さい。

8. 底質ライン測線調査インストラクショ ン

 無脊椎動物ベルト測線調査がほぼ完了したら、次のペアは、ライン調査測線上でポイントサンプリング(点抽出)を始める事が出来、 この作業完了予定時間は1時間です。

 リーフチェック底質調査に選ばれた測定法は、「ポイントサンプリング(点抽出)」と呼ばれるものです。これは曖昧な点が最も 少なく、調査方法として最も早く行なえて、レジャーダイバーが容易に習得出来るため選ばれました。そのやり方は、調査測線がサンゴ礁に 接触する一連のポイントを見て、何がそのポイント下にあるか記録するのです。調査測線が底質に触れず上を通っている場合は、 直径5mmのナット/金属を長さ2mのヒモに結び付け、測鉛線として使うと役立ちます。それを指定のポイントで垂れ下げ触れた 底質タイプ一つだけを記録します。
 底質タイプは調査測線に沿って0.5m間隔で記録されます。 つまり0.0m,0.5m,1.0m,1.5m〜19.5mまで(20m調査測線内にポイント40ケ所)の記録になり、この手順を繰り返します。


 ○底質分類略式記号○
HC:生サ ンゴ
SC:ソフトコーラル
RKC:最近死んだサンゴ  (2000年DCから変更)
FS:多肉質海藻
SP:海綿
RC:岩
RB:転石
SD:砂
SI:沈泥/クレー
OT:その他

 底質ライン測線調査シートには、最初の19.5mを区分する1〜40記録欄があり、底質タイプ記録は上記略語 を使います。 前述のようにダイバー1はライン測線調査のセグメント1&3を、ダイバー2はセグメント2&4の底質を記録します。
底質のタイプが曖昧なケースが良くあります。リーフチェックの底質同定は、下記ガイドラインに沿って下さい。

9.底質決定ガイドライン

・生サンゴ HC アナサンゴモドキ科/青サンゴ/パイプサン ゴは、サンゴ礁形成造礁サンゴなので生 サンゴに含まれる。
・ソフトコーラ ル SC スナギンチャク類は含まれるが、ヤギ類/イソギンチャク類は含まれな い。(ヤギ類/イソギンチャク類は、 "OT:その他"に含む)
・最近死んだサ ンゴ RKC 目標は1年以内に死ん だサンゴの記録。サンゴ は、そのままの形状の場合もあるし、 壊れて断片になっている事もあるが、部分的に藻などに覆われ、白く未だ石灰質の骨格が確認でき、死後新しい様に見える。
・多肉質海藻 FS 目標は富栄養化の結果引き起こされた、多肉質海藻の繁茂を記録する 事。サンゴモはこの分類には含まれない。 健全なサンゴ礁に通常見られるホンダワラ属などの藻が見られた時は、コメント欄に記入する事。
・海綿 SP 全ての海綿(ホヤなどの尾索類以外)が含まれる。目標はサンゴ礁の広 い面積をカバーする海綿を見つける事。
・岩 RC 泥に埋もれていたり、サンゴモ/エボシガイ/カキなどに覆われていて も、硬い底質は全てこの分類に入る。 死んでからおよそ1年以上経つサンゴ死骸、つまり徐々に破壊されて骨格が殆ど見られず、微生物や藻の分厚い層に覆われた物を含む。
・転石 RB 直径0.5〜15cmの石を含む(砂上に多い)。15cm以上は岩 で、0.5cm以下は砂になる。
・砂 SD 0.5cm以下で水中で速く底に沈むものは砂。
・沈泥/クレー SI 巻き上げた時に浮遊状態で残る沈澱物。これらは実用的定義であり地球 科学的では無い事に注意。
・その他 OT イソギンチャク類/ホヤ類/ヤギ類を含む固着性生物全てとそれらの死 骸。


10.ダイビング後の作業

 TL/TSは調査完了後すぐに記録用紙を集め、メンバーと共にデータチェックする責任があります。目的は データを素早く査定し、チームがまだ現場に居て調査測線が設置されている内に訂正できるエラーが無いかを調べる事にあります。 訂正できる典型的なエラーは、魚類2重カウントや生物同定間違い、記録用紙欄の記入間違いなどです。エラーがありそうな時は、 確認・訂正のために再調査を行うべきです。

 調査現場を発つ前に、TL/TSはデータを全て集め、記録用紙は適切に記入されているかを確認し、誰がどの作 業を 行ったか分かるようにしておく責任があります。そうすれば、もし後でエラーが見つかった場合、TL/TSは、そのエラーに対して 担当者に問い合わせる事が出来ます。

 待たないで!
 ダイビング後は出来るだけ早く、参加者全員で「Excelスプレッドシート」にデータ記入し、FTPで送って下さい。 もし、データが送れない時は本部に連絡を取って下さい。データフォーム見本はデータチェック.分析.提 出 にあります。

 写真/ビデオ
 各チームが、地上と水中両方で写真/ビデオを組み合わせて、調査測線位置/調査結果/発見物を詳細に記録する事が大切です。 将来の為に、地上目印と調査測線マーカーブイとの位置関係を示す、船上からの写真を幾つかの方位から十数枚ほど撮る事を勧めます。

 非常にゆっくり泳ぎながら、調査測線全体のビデオ撮影して下さい。また、28〜35mmレンズ水中カメラで、 調査測線上 を スライドフィルム1本(36枚)撮影して下さい。ビデオ/写真は、リーフチェックパラメーターとして出来るだけ多く、特に様々なタイプの ダメージに関するものを撮るべきです。これらの映像は将来比較する時や、あなたの調査結果をメディアに公開する時に必要になるでしょう。 あなたの記録としてこれらを保管し、コピーをリーフチェック本部に送って下さい。 全てのチームが、自分達のトレーニング/移動旅行/調査/分析/ダイビング後のパーティーを、写真/ビデオに記録する事を勧めます。 リーフチェック調査や調査地環境を映したビデオは、あなたがメディアにプレゼンテーションする時や、私達の記者会見に非常に 役立つでしょう。

11.ナビゲーション

 次年度の再調査に備えて、あなたの調査測線の起点/終点を記録しておく事が重要です。調査測線の起点/終点に小さな ブイを付け、陸上の目印や調査測線位置関係からのブイの位置を記録します。コンパス/スケッチ/GPSの精巧な測量器機を使って下さい。 ハンディタイプGPSでは100m程誤差があり、一般的に30m誤差が出ます。誤差1〜2mの精度を得るには、より精巧な誤差補正機能付き GPSが必要です。この器機や技術に関する情報は、近くのGPSディーラーに問い合わせて下さい。グローバル報告書には、ハンディタイプ GPSによる計測か、位置の海図座標を受け取りたいのです。

 GPSの使用
 GPSに使われている基準点をチェックして下さい。基準点というのは、地図を固定するのに使われる地球表面上のポイントの ことです。一般的に使われ、お勧めできる基準点は[WGS-84]です。あなたのGPSで使われる基準点は、セットアップ時点で 選ばれています。セットアップ手順や、基準点の登録チェックによって、GPSから基準点を見つける事が出来なければなりません。 緯度/経度は使用する基準点によって異なってきます。

 地図の使用
 地図が準拠している投影法をチェックして下さい。投影法とは、地図制作者が丸い地球を平面表示に使う方法です。 どの投影法が使われるかによって、地図上で表される場所に影響してきます。投影法は通常、地図の下か縮尺の近くに小さな文字で 標記されています。典型的な航海投影図はメカルト図法です。投影図下部に、楕円形の名称(例:Clark)や基準点の名称(例:WGS-84)記述が あるはずです。地図に記載されている情報は全て記入して下さい。

 調査測線の永久杭の設置
 再調査を容易にする為、2本の等水深線に沿った調査測線の起点/終点に、色付きの杭を打ち込んで永久的なマ−キングを しておくと便利でしょう。

12.報告

 あなたの調査結果を調査後10日以内に、Excelスプレッドシートreefchck@ust.hkまでメールかFTPで送り、( FTP転送インストラクション/データチェック.分析.提出)コピーを郵便で下記に送って下さい。

 The Reef Check Foundation
 1652 Hershey Hall
 University of California at LosAngeles
 Los Angeles, CA 90095-1496
 USA
 1-310-794-4985 (phone)
 1-310-825-0758 (fax)
 Rcheck@UCLA.edu

 更なる調査を希望する場合は?
 調査後、更に調査を望む場合は、付加的調査をして下さい。リーフチェックは、多くの場所 が調査されるほど、世界のサンゴ礁現状を表す全体図がより完全なものになります。皆さんの中には、より詳細な調査を望んでいる方も いると思います。その場合は、高度なGCRMN調査方法を試みるよう勧めます。付加調査法を 参考にして下さい。

参加要項詳細基準調査法登録チームリスト調査対象種データシートデータチェック.分析.提出資金供給.広報活動
付加調査長期モニタリング各国チーム紹介/リンク世界の調査ポイント199919981997UpdateSitemap