八重山毎日新聞
2000年 9月25日(月) 

市民参加の赤土調査開始

八島小児童も加わり、宮良湾でチェック


  石垣島周辺が赤土によってどの程度汚れているかを調べる市民赤土調査(同調査実行委主催)が24日、宮良湾で始まり、この日は八島小学校の児童約40 人を含む100人が参加し、同湾内の15ポイントを調べた。赤土による汚れの度合いを8ランクに分けた結果、「歩くと泥の足形がくっきりできる」ほどの汚 れであることを示す「ランク7」が1つのサンプルから見つかるなど、宮良湾で赤土汚染が起きていることが数字で裏付けられた。
 市民による全島赤土調査は今回が初めての試み。同実行委は同湾以外の石垣島沿岸に設定済みの65ポイントで10月末までに調査を行い、全島合計80ポイ ントの調査結果をまとめて、石垣市などに報告と赤土流出防止対策実施の要請を行う計画。
 調査は今後も定期的に実施して、データの蓄積を図りながら、行政機関への提言・要請や、開発行為による赤土汚染のチェックに活用することにしている。
 24日の調査では、参加者が実行委員から指導を受けながら、海底の土の採取や、底質中懸濁物質含量簡易測定法(SPSS測定法)による赤土濃度の測定を 行った。
 採取した26のサンプルについて、赤土の汚れを8段階で評価した結果、「ランク7」が1カ所、「一見して赤土の汚れが分かる」の「ランク6」が11カ 所、「注意して見ると、底の汚れが分かる」の「ランク5」が14カ所だった。
 この日はまた、参加した児童たちが木綿の白い布を赤土のどろで染める実験も行い、赤土の汚れを目で見て確かめた。
 佐々木眞実行委員長は「八島小の協力などがあり、調査は大成功。調査は梅雨の直後が最適だと言われており、今後実施したい。定期的に調査を続けていけ ば、膨大な資料が集まり、赤土に対する市民の関心を高めることができるだろう」と話していた。
市民赤土調査実行委員会の赤土調査に参加し、宮良湾でサンプルを採取する小学生ら